
NPO法人じぶん未来クラブ(以下JMC)が主催する「シゴトのチカラ」というキャリア授業にオンラインで登壇する機会をいただきました。
「シゴトのチカラ」は”働く大人の全力授業”というキャッチフレーズのもと、JMCスタッフや大学生ナビそして登壇者が一体となって、「お仕事ストーリー」のプレゼンテーションを作り上げ、高校生にお仕事の授業を行うプロジェクトです。
今回はこれまでのゲストティーチャーとしてのプレゼンとは全く異なるものでした。
小中高校生へのお仕事のお話となると、仕事の内容と想いややりがい、どうしてこの仕事(鴇田金管奏法教室)を始めたか、など、説明ベースでお話することが多かったのですが、
今回のメインは・・・
『壁』
自分が仕事をしていく上でぶちあたった『壁』がプレゼンの核となります。
ぶつかった『壁』にどう対処したのか。
そこから何を学んだのか。
その『壁』を乗り越えた今、どんな想いで何をしているのか。
それらを「お仕事ストーリー」としてまとめ、高校生を物語に引き込んでいきます。
今回はスライド作成がとにかくしんどかった・・・
全3回のリハーサルを通してプレゼンをまとめ上げていく中で、どうしても『壁』を追体験せざるを得ない。
僕の場合は、大学院入学直後にフォーカル・ジストニアを発症し全く音が出せなくなったところから、今、奏法とキャリアをサポートするこの教室をつくるまでの変遷を物語にまとめるわけですが、
”伝わる”ストーリーをまとめ上げるには事実報告ではダメなわけで・・・
吹けなくなった当時の出来事や感情を追体験しながらストーリーに落とし込んでいく必要がある。
これがきつかった・・・スライド開くたびに体調悪くなりました(笑)
ただそのことで、平和に過ごせる今があるのは、当時死ぬほど苦しんで悩み抜いて研究と実践を重ねて来たからなのだということが強く実感できたし、あの頃の自分に対する敬意さえ湧いてくるような妙な感覚も・・・笑
おかげさまで、この教室は当時の苦悩の結晶だと再認識できました。
当日は日本指折りの進学校(top10入るほどの!)に通う高校生の皆さんを相手にのびのびと授業させていただき、彼らに響くことがあったようで実り多い経験になりました。
感想の中の言葉をいくつかご紹介します。
・いつか絶対夢中になれるものを見つけて、自分に言い訳できないほど努力したい!
・精一杯取り組むことで新たな道が拓けるとわかった。
・現実に対し悲観的に向き合い諦めるのではなく、今できることを探していこうとおもった。
・これまであきらめてしまったことがあったが、次同じようなことがあったら今日の話を思い出して立ち向かいたい。
・乗り越える方法は必ずあると信じられるようになった。
・自分が苦しんで乗り越えた経験が、社会の他の人の役に立てることにつながるんだと気づいた。
・マイナスだと思っている状況を逆にプラスに変えていけるようにこれからもっと頑張っていきたい!
などなど、紹介しきれないほどの感想を長文でいただいたきました。
本当にありがとう!!
スライドの作成が今回ほど苦しかったことはないけれど(笑)
その分、彼らに響くものがあったようで本当に嬉しい経験になったし、これからも誇りをもって続けていこうと思います。
心を込めて乗り越えると自分に返ってくるものなのですね♫
鴇田英之
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