今回のシリーズでは、 「楽器を持つ前に、その曲を演奏できる準備を体に覚えさせる」 こんなことを目標にお話してきました。
練習する場所も時間もないという方、とても多いのではないかと思います。 役立てていただければ嬉しいです。
前回まで、
①日々理想的な体の使い方を整えておく。
②楽譜をドレミで言えるようにする。
③楽譜をドレミで歌えるようにする。
④楽譜を息とタンギングで歌えるようにする。
という流れで進んできました。
ここまでくるとほとんど譜読みはできてきたかなという感じになると思います。
ということで、今日は表現。
⑤求める表現を息で表現できるようにしておく
1.息の流れで歌を歌うように
ジストニアの克服を目指すにあたって、僕が目標にした状態は
「息の流れで歌を歌うように」吹ける状態です。
こんなふうになったらいいなと思って勉強し練習法を作り込んできました。
ジストニアのリハビリは「正しい動作」を体に再教育する事で進んでいきます。
どうせ覚え直すなら理想的なものがいいですよね。
①「日々理想的な体の状態を整えておく」ことでこの状態をキープしていくわけですが、「息の流れで歌を歌うように吹ける」ような感じになっていると、息の流れで練習した事が楽器にリンクし易くなります。
楽器を持つ前に息の流れだけで表現まで詰めておくと効率的です。
3.知覚・感受を表現の創意工夫につなげる。
たとえば中学校の音楽の授業。
表現の授業では、音楽の諸要素を窓口にして知覚・感受したことをもとに思いや意図をもって創意工夫して表現できるようにすることを目指します。
強弱を窓口にするなら、
曲の前半はmfになっているけど、後半はfになっているね。どんな風に歌いたい?
「前半は昔のことを懐かしんでいるような歌詞だから、優しく語りかけるようなmfにしたいな。」
「後半は未来に向かっ前向きに進んでいこうっていう気持ちを感じるから、明るい元気な力強いfで歌いたいな。」
というような感じになっていきます。
強弱と音色や歌詞の関連にも自然と気づきますね。
日々授業するなかで子供たちの柔らかい感性に触れ、僕自身が勉強になることばかりでした。
この音楽をこう感じるのか!と。
それを音にしていくのが練習です。
一方、大学院の授業のなかでも、
楽譜をパラメータ(音楽の諸要素)ごとに分析して最後は感性でまとめるというようなことを教えていただきました。
レベルは違えど、どちらもやっていることは同じなのかなと感じます。
要素ごとにどう演奏したらその曲の良さを引き出せるか考え、魅力的な演奏になるようにまとめていく。
ということで、
楽器を持つ前に、楽譜と向き合う時間をしっかりとってイメージを深めておくといいと思っています。
僕は楽器を持つと吹くのに必死になってしまうので…笑
それを息で表現できるようにしておくことで、楽器を持った時にもスムーズに生かせるようになっていきます。
ここに指使いもセットにしておけばもう準備は万端ですね!
楽器を持った時にはそのイメージを実現できるように練習していきます。
4.まとめ
今回は「楽器を持つ前に、その曲を演奏できる準備を体に覚えさせる」ということを目標に進めてきました。
楽器がなくても、ちょっとした時間にできる事がたくさんあります。
このようにして先に設計図を作っておく事で大きな時短になると思います。
ただし、これで完璧に吹けるかといったらそんなわけはありません。
万全の準備をした上で、楽器で音を出せる貴重な時間には、作りあげたイメージを楽器で実現できるように効率よく練習したいものです。
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鴇田メソッドは本当にすごい!! 是非多くの方に体感してほしい! 国立音楽大学講師 ユーフォニアム奏者 安東京平 様鴇田金管楽器メソッドはすごい!!
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しかも、そのようなメソッドは理解することが難しかったり、実際に悩みを抱える奏者に寄り添ったものではなく、どうやったら"演奏家になれるか""楽器の奏法をマスターできるようになるか"に重きを置いたものが多いと感じます。
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ユーフォニアム奏者 安東京平 国立音楽大学講師 【主な受賞歴】 第24回日本管打楽器コンクールユーフォニアム部門第1位、第25回ファルコーニ国際ユーフォニアムコンペティション第1位、SERTEC(ITECレジョナルカンファレンス)ユーフォニアムソロコンペティション第1位及びユーフォニアム・チューバ4重奏コンペティション第1位(Boreas quartet)、第2回リエクサブラスウィーク・国際ユーフォニアムコンペティション第3位、第11回済州島金管コンペティションユーフォニアム部門第2位
鴇田金管奏法教室 ~ スタッフ紹介 ~ スタッフは全員現役のプレーヤーです♪
鴇田 英之(ときた ひでゆき) ユーフォニアム奏者/吹奏楽指導者/教員 鴇田金管奏法教室代表 国立音楽大学卒業、同大学院修士課程修了 担当:金管楽器全般
たくさんの方がもっと金管楽器を楽しめるように、そして、たくさんの音楽家が生き生きと活躍できるように、日々奮闘しています! 詳しいプロフィールはこちら 【鴇田英之 公式WEBサイト】 今井 斐(いまい あや) テナーホーン奏者/英国式ブラスバンド指導者 鴇田金管奏法教室 講師 国立音楽大学附属高校,同大学卒業 担当:トランペット,コルネット,フリューゲルホーン,テナーホーン 代表の大学同期で、初めて会ったのはなんと小学5年生のときの吹奏楽コンクール。 メソッド開発当初から効果を試してくれたり意見をくれたりと、鴇田金管奏法教室のレッスンをとても良く理解してくれています!現在も一緒に演奏活動を行う頼もしい仲間です!! テナーホーンをメインの活動とする唯一無二の音楽家です♬ 詳しいプロフィールはこちら 【今井斐 公式WEBサイト】 正木 剛徳(まさき たかのり) バリトン歌手/ユーフォニアム奏者 鴇田金管奏法教室 講師 東京学芸大学卒業(Euph専攻),同大学院修了(声楽専攻) 担当:ユーフォニアム,テューバ 大学院では声楽を専攻したバリトン歌手でもある彼は、発声の知識がとても豊富で「発声を管楽器演奏につなげる」という鴇田金管奏法教室の考え方に深く共感してくれています。 「呼吸・発声から整えることで、息の流れで歌を歌うような吹き方に整える」という当教室のメソッドを体現してくれる心強い仲間が加わりました! 声楽もユーフォニアムも同時に味わえるという、彼にしかできない演奏活動を展開中♬ 詳しいプロフィールはこちら 【正木 剛徳 公式WEBサイト】音楽家のための メンタル・コーチング
永田 美樹(ながた みき) トロンボーン奏者/メンタルコーチ 鴇田金管奏法教室 講師 国立音大卒業、リヨン国立高等音楽院修了 担当:トロンボーン・メンタルコーチング 永田さんも国立音大時代の同級生です♪卒業後はフランスへ渡り、名門リヨン国立高等音楽院で並み居る天才たちとともに学んだつわもの!しかし、そんな永田さんも順風満帆というわけではありませんでした… リヨンでは厳しい競争の中で追い詰められ、楽器をもっただけで涙が溢れてくるような辛い時期を経験しています。そんな経験をもとにメンタル・コーチングの研鑽を積みトラウマを乗り越えたことで、今ではフランスでトロンボーン奏者・講師として大活躍しています!! その後、同じようにメンタルの不調に悩む方に力になるべく「音楽家のためのメンタル・コーチング」を開始! 僕も実際に受けてみましたが、自分では気がつかないような掛け違いに気づかされ目指すべきゴールを再確認することができました!!!めちゃめちゃおすすめです。 詳しくはこちら 【永田 美樹 公式WEBサイト】